遺産分割協議が成立しない場合

預貯金だけが相続財産で有る場合は、分けやすいのですが、預貯金と不動産、または、不動産だけが相続財産となる場合などは、その財産の分け方で話がまとまらない場合があります。司法書士としては、紛争を解決するために相続人の間に入ってお話を進めると弁護士法違反になるので、そこまでは出来ませんが、スムーズにお話を進めるためのご提案位でしたらご相談はさせていただいています。たとえば、不動産については居住しないのであれば、売却したうえで代金を取得するという方法をとれますが、売却のための時間が取れない相続人がいるのであれば、時間のとりやすい代表相続人名義にしたうえで、売却代金について、法定相続分による分割をするなどのご提案です。

　寄与分がある等で根本的に相続人の間でお話がかみ合わない場合には、弊所で連携しています弁護士をご紹介いたしますので、お客様で別途、弁護士を手配する手間が省けます。

相続人の調査をしていると、たまにある事ですが、ご依頼者様の把握していない戸籍上の法定相続人がいるパターンです。遺産分割協議をする必要がある場合には、職権で戸籍の附票を取得し、住民票上の住所に居住している場合は連絡をつけつ事は可能です（事情説明のためお客様からお手紙をお送りしてもらっています）。相手方もまさか知らない親族が居てるとは思っていないので、お返事を頂くまで暫く時間がかかるのですが、もし、相手方から連絡があり、被相続人との関係性から相続財産に興味が無ければ、弊所で遺産分割協議を作成し、無事、協議成立となります。

　ただ、相手方も法律上遺産を取得する権利のある相続人であることに変わりが無いので、財産があれば当然、相続分を主張される場合もありますし、ハンコ代で解決できる場合もあります。紛争性がなく、遺産分割協議が成立するのであれば、弊所で対応可能ですが、財産開示から分割協議までのお話がまとまらない場合は、弊所で連携しています弁護士をご案内していますので、身近に弁護士が居ない場合でも安心してお手続きを進めることが可能です。